担任の立場で、新潟大学医学部保健学科看護学専攻1年生の皆さんへ。
今日の基礎看護学実習Iは3つの教室に分かれて行われましたが、2つしか回れませんでした。お目にかかれなかった皆さん、すみませんでした。
今回お伝えしたかった内容を、実際にお話ししたことにかなり捕捉して、書いておきます。一言でいえば、「しっかり感染症対策をした上で、人との交流をしてほしいな」ということです。
大学時代って、一生を左右するような「人との出会い」がある・・・あるはず、あってほしい時期ですよね。友人、親友、先輩、後輩、恋人、生涯のパートナー・・・。特に医学部保健学科では、同じ医療や看護の道を志した人が集まっているので、仕事のこと、生き方のことなど、深いところまで共有できる人がきっといるはずです。4年間という限られた時間は、卒業の時に振り返ると、「とても短かった」と感じる人が多いものです。そのどこかで、皆さんの人生にとって決定的と言えるような出会いがあることを願っています。
しかし、今回のコロナ・・・正しく言えば、SARS-CoV-2という名前のウィルスが引き起こすCOVID-19という感染症・・・はいやらしいですね。特に、症状が軽い(あるいはまったくない)人が、多数の人に感染を広げてしまう感染症なんて、ほとんど聞いたことがありません。おかげで、「他者と関わる」という、人間にとって最も基本的な営みがダメージを受けてしまっておるわけです。人との交流をしてほしいと言いながら、感染症対策も同時にしっかりしてくださいねと、相矛盾するお願いを、担任としてせざるを得ないわけです。
皆さんは、医学部生・看護学生ですので、病院などの医療福祉施設という、感染症に対してとても脆弱な場所に、このウィルスを持ち込んでしまうリスクをもっています。最近の状況では、重症化率や致死率が、第一波のころと比べて低いらしいことが分かってきています(おそらく、当時は感染者の多くを把握できなかったため、致死率などが高く計算されたようです)。それでも、様々な疾病の治療を受ける患者さんや、高齢者などがいる場では、SARS-CoV-2は恐るべきウィルスであることに変わりはありません。
そこで、皆さんには、この難しい状況の中で、「感染症対策」と「人との交流」という二つのミッションを達成すべく、賢く振る舞ってほしいと思います。対面式の演習、部活やサークル、アルバイト等々、交流の場が少しずつ増えてきます。そんな中で、具体的に何をどう注意すればよいのか。医学部生のためのガイドラインが、こちらのサイトに掲載されています。必要な情報(なおかつ、最新の情報)を確認するようにしてください。
また、クラスでは、Zoom形式のほか、対面式でも交流会を行うことができます。クラス委員の皆さんなどを中心に、担任に希望を出していただければ、場所や方法などを考えます。
一緒に困難に立ち向かった絆は深いものになると信じています。